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睡眠薬について 〜作用機序の説明〜

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このページでは、代表的な睡眠薬の作用機序について説明しています。

睡眠薬の作用機序について

 
睡眠と覚醒がシーソーのようにせめぎあっているというのが近年の理論。
 

 

体内時計の中枢は、視床下部の視交叉上核(suprachiasmatic nucleus:SCN)と呼ばれる神経核に存在しています。体内時計は主に、覚醒促進制御に関わっており、ヒトにおいては朝方に上昇し、夜に低下する周期的な変動を示します。
 

 

睡眠中枢は視索前野にあるGABAニューロン群により構成され、覚醒中枢は脳幹の結節乳頭核を中心としたモノアミン系ニューロン群を中心に構成されます。

 

 
睡眠を改善する薬物療法として、睡眠中枢が放出するGABAと類似の作用を有するベンゾジアゼピン(BZD)系の睡眠薬が多く用いられています。

 

 
BZD系睡眠薬はGABA受容体に作用し、神経細胞の脱分極、発火を抑制することで催眠作用をもたらします。しかし、BZD系睡眠薬は睡眠中枢のみならず、脳内広範に分布するGABA受容体に非選択的に作用するため、催眠作用だけでなく、筋弛緩、脱抑制、集中困難などの作用も生じます。
 

 

 
睡眠薬まとめ
 
ベンゾジアゼピン系睡眠薬
睡眠中枢といわれる脳全体をすこし鎮静するGABA系の仕組みを増強させて眠らせる。
もともと抗不安薬。
鎮静的作用 肩こりをほぐすような筋弛緩作用がある。
抗けいれん作用もある。
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非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
作用機序はベンゾジアゼピンと同じであるが
筋弛緩作用が少ないので 夜間の転倒などが減る。
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オレキシン受容体拮抗薬 覚醒の応援をやめさせることで眠くなる。覚醒を維持している仕組みのスイッチを切るような働きをする。
(オレキシンは覚醒中枢機能を強化することで覚醒維持に関わり、オレキシン産生細胞の欠失は、過度の眠気や突発的な睡眠発作を繰り返すことを特徴とする疾患であるナルコレプシーの原因になる。健常者でも加齢に伴いオレキシンニューロン数が減少し、アルツハイマー型認知症患者ではさらに高度にオレキシンニューロン数が減少する。)
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メラトニン受容体作動薬 体内時計に働きかけて睡眠を調整する作用のあるもの。
夜に眠るときの身体全体の休息状態を作り、それによりスムーズに眠りをもたらす薬。
脱力作用がないので、安全性が高いが 鎮静作用がないため効力はやや弱いといわれている。
松果体から分泌されるメラトニンという内因性ホルモンにより、ヒトの概日リズムや、深部体温が制御されます。メラトニンの分泌タイミングもSCNにより制御されています。メラトニンは睡眠ー覚醒リズム調節において、SCNの位相調節を主な作用点とするために、BZD系のような認知、運動機能への悪影響は極めて少ないと考えられています。

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