近年、睡眠学会でも、多くとりあげらるようになった
「むずむず脚症候群」
「ホントにそんな病気があるの?」という印象の病名ですが、このページではむずむず脚症候群について簡単にまとめました。
レストレスレッグス症候群(RLS: Restless legs Syndrome)
むずむず脚症候群
4つの特徴的な症状
1 不快な下肢の異常感覚に伴う下肢を動かしたいという強い欲求。( urge to move )
2 安静臥位または座位で、症状が出現または増悪する。( worse at reat )
3 症状が運動によって改善する。 (relief by movement)
4 夕方から夜に増悪する。 (worse at night)
補助的な特徴として、家族歴、ドパミン作動薬への反応、PLMS(睡眠時周期性四肢運動:periodic Limb Movement in Sleep)の合併
そのほかにも、睡眠障害、疼痛、日中の機能低下、気分症状など多彩な症状を呈することが知られているが、RLS患者の75.5%で少なくとも1つの睡眠に関する症状があるとされている。
また、26.2%で抑うつ状態を呈しているといわれる。
RLSは
①明らかな原因のない特発性と
②発症の誘因や原因となる疾患が存在する続発性に分類される。
続発性の原因として 鉄欠乏、妊娠、腎不全(とくに透析導入)、神経疾患、糖尿病など。
RLSの治療
1 増悪因子となる生活習慣の是正
(カフェイン、アルコール、ニコチンの中止)
2 ドパミン作動薬などの薬物療法
プラミペキソール(ビ・シフロール)、ロチゴチン(ニュープロパッチ)、ガバペンチン・エナカルビル(ガバペン)
RLSに似たような症状を呈する疾患:RLSの診断には以下のものを除外するのが大事。
末梢神経障害、神経根症、睡眠時ひきつけ、こむら返り、下肢の血行障害による感覚異常や疼痛、アカシジア
痛む脚と動く趾症候群、不安障害、うつ、皮膚病変など。