とても辛い鼻づまり。
このページでは鼻づまりの原因のうち、鼻中隔湾曲症について解説します。
鼻中隔湾曲が高度な場合、手術で劇的に改善します。
この記事は、年間鼻の手術症例60〜80件程度を執刀する専門医が書いています。
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ガンコな鼻閉でお困りの方は必見です。
スッキリ鼻呼吸できると、とても快適です。
よい睡眠は、よい鼻呼吸から。
鼻の通りは、いびきや睡眠時無呼吸に深く関係しています。
鼻呼吸がすっきりできるようになると、睡眠状態が改善します。
睡眠時無呼吸の方の外科的治療として、睡眠医学でも効果が認められている数少ない治療です。
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近年では、UPPP:軟口蓋(のどちんこ)形成術は、効果が乏しく、合併症もあることからあまり推奨されなくなってきています。
鼻づまりの原因ってどんなものがあるの?
鼻づまりの原因には多くの要素があります。
よくある原因のひとつが、左右の鼻の穴の間にある壁「鼻中隔」が 極端に曲がっている場合で「鼻中隔弯曲症」(びちゅうかくわんきょくしょう)といいます。
日本人のおよそ9割にあるといわれており、少々、曲がりがあっても鼻閉症状がなければ、病的な意味はありません。
曲がりが高度で、なおかつ慢性的な鼻づまりの原因になって困るようであれば、治療の対象になります。
鼻中隔は、軟骨と骨の組み合わせでできています。
成長期にそれぞれの大きくなるスピードに違いがあり、軟骨のほうが成長スピードが早いため、曲がりが強くなったり、いびつな形になると考えられています。
どんな症状があるの?
右か左か、どちらかの鼻がいつも詰まっている(交代制鼻閉といいます。)
鼻呼吸できなくて 口呼吸になってしまう。
口呼吸になってしまうため、朝のどが痛い。口が渇く。
鼻呼吸できなくて いびきをかいてしまう。
睡眠時無呼吸がある。
鼻づまり気味で頭痛を感じる。
においを感じにくい
〜リンク:嗅覚障害の治療について〜
鼻出血をくりかえす
副鼻腔炎(蓄膿症)を繰り返す。
実際のところ、どんな感じなの? CT画像で説明
50代の男性。がんこな鼻閉で長年困られていました。
季節にかかわらず、いつも鼻が詰まっている...との自覚がありました。
いびき、口を開けて寝てしまうことによる、口腔乾燥症状もあり。
上段は、正面像で向こうからこちらを見ている画像、下段は頭部を水平にスライスした画像です。
上に示した顔面CTでは、いずれの画像でも、鼻中隔が強く左側に寄っています。(鼻中隔は赤い点線部分)
鼻中隔の両脇の鼻粘膜(下鼻甲介)が大きく、鼻呼吸には条件が悪い状態といえます。
鼻の粘膜は、姿勢や、生体リズムによって、腫れたり引っ込んだり変化します。
つまり鼻の通り具合というものは、かなり変化するものです。
しかし、ここまで鼻中隔の曲がりが強いと、鼻の通りは「ほぼ常に」よくない状況になりがちです。
起きた姿勢で過ごす日中は鼻が通っていても、横になると、血流の変化から粘膜が腫れて鼻がつまる、ということあります。
鼻中隔のカタチにはバリエーションも豊富です。
治療はどうしたらいいの?
内服治療や点鼻薬の治療で効果が乏しい場合
手術によって症状を改善できます。
鼻閉の原因は鼻中隔湾曲症だけでなく、アレルギー性鼻炎や、慢性副鼻腔炎の合併も多いです。
まず手術以外の保存的治療(内服薬や点鼻薬)を行いますが、それでも鼻閉症状が強く
高度な鼻中隔湾曲がある方では、手術で劇的に改善できます。
鼻中隔矯正術、粘膜下下鼻甲介骨切除(後者は必要に応じて)を行います。
アレルギー性鼻炎もなく、副鼻腔炎もない、
純粋に鼻中隔湾曲症が鼻詰まりの主な原因という方も相当数いらっしゃいます。
アレルギー性鼻炎を伴う患者さんの場合は、アレルギー症状の緩和が期待できる後鼻神経切断術も同時に行うことがあります。
すべての操作を鼻の穴の中から行う内視鏡の手術です。
外表面に傷はできません。
術後に鼻が腫れることも、ほとんどありません。(鼻の中が腫れて、術後1W程度、鼻詰まりが出ます。)
痛みは、ごく軽度〜痛み止めの内服薬でコントロールできる程度です。
適応症例は、保険診療で治療できます。
内視鏡で、合併症(鼻中隔穿孔、鞍鼻、出血、感染、眼窩合併症、頭蓋内合併症など)に対処した方法で行います。
この手術の合併症については下記に詳しく書いています。
鼻中隔矯正術の合併症:手術の合併症についてに詳しく記載しています。
不安の強い方でも安心して治療していただけるよう工夫を重ねています。
治療は通常1泊2日の短期滞在のスケジュールで行います。
手術はちょっと怖い...という方もいらっしゃると思います。
しかしながら、手術は全身麻酔で行い、寝ている間に終わりますので、それほど怖い思いをすることは無いと思います。
もちろん、手術中の痛みはありません。術者は手術に習熟しており、所用時間が短いので尿道のカテーテルも入れません。
鼻の手術の場合、術後の痛みはそれほど強くないので、飲み薬の痛み止め程度で十分です。
手術直後の出血をコントロールするために、
鼻の中でやさしく広がるスポンジ状の止血材料を用います。
(通常手術翌日の)退院時には、お鼻のタンポンも抜いて帰ります。
タンポンを抜く際の抵抗を軽くするために、スポンジ状の止血材料の周囲に、
傷と癒着防止のためシートを巻いています。
傷にくっつかないので、ツルンと抜けて痛みが軽いです。
海外を含め、遠方からの患者さんから、治療依頼をいただくことがあります。
受診前から個別対応して、スムーズに治療ができるようフレキシブルに対応しています。
ちょっと遠いな...と思われる方もぜひ一度ご連絡いただければと思います。
遠方の方の場合は、術後経過観察に、近隣のビジネスホテルでの宿泊もお案内できます。
治療に興味はあるものの、ちょっと遠いから、と躊躇される方もいらっしゃるかと思いますが、
ちゃんとやれば、一生に一回の手術です。ご相談のみでもお気軽にご連絡ください。
「こんなにスッキリするなら もっと早くやっておけば良かった...」
との感想もよく聞かれます。
鼻閉を改善することは、単純に昼間の鼻づまりの改善ということだけではありません。
よい睡眠のためには鼻呼吸が無理なく行えることが重要です。
鼻の治療→睡眠状態の改善→健康寿命の延伸という、健康管理として大きな意義があります。
→睡眠のこと考えて鼻の中の形を整えます。体重管理など生活習慣の改善もご一緒に考えていきます。
鼻づまりでお困りの方はまずは、お電話でお問い合わせいただければと思います。
リンク:遠方の方の治療はこちらをご参照ください。
大阪 和泉市の耳鼻咽喉科
電話 0725-50-3333
耳鼻咽喉科専門医:中西 悠
手術はこちら↓で行います。
耳鼻咽喉科サージクリニック 老木医院
電話 0725-47-3113
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費用対効果がとても良いと思います。おすすめです。
シングル、セミダブル、ダブル等サイズはリンクより選べます。
5cm厚モデルで十分良いと思います。