鼻中隔湾曲症〜CT画像でわかりやすく説明します〜
このページでは、鼻中隔湾曲症のCT画像について説明しています。図で解説しているので、どうして鼻中隔湾曲症で鼻がつまるのかイメージしやすくなります。
Case 1
40代の男性。長年の鼻閉で困っていらっしゃいました。交代制鼻閉といって、いつもどちらかの鼻が詰まるような症状も訴えられていました。
CT画像では典型的な鼻中隔湾曲症を認めます。
図1 お顔の正面から見ているイメージです。
鼻中隔は鼻の入り口からすぐのところで、大きく右側に曲がっています。内服薬や点鼻でもなかなか改善しにくいガンコな鼻閉の一因になっています。
画像では左方向に飛び出している様に見えますが、CTでは患者さんが向こうからこちらを見る方向で画像を作るためです。
図2 同じ方の鼻腔中央付近のCT画像です。
ここでも鼻中隔は左に曲がっています。
注目すべきは、反対側の左鼻腔。
代償性肥大といって、スペースが広いはずの左鼻腔は下鼻甲介の腫大(はれ)と、中鼻甲介のブラ形成(風船のように膨らんだ状態)により、全体としては狭く、鼻腔の通気度がよくない状態になっています。
このように鼻中隔湾曲症では、鼻中隔の飛び出していない方の鼻腔も狭くなってことがよくあります。
鼻粘膜は姿勢変化やアレルギー性鼻炎、生理的なリズムによっても日々、腫れたり縮小したりします。鼻中隔のカタチは基本的に変わりませんので、鼻中隔湾曲症の方で、左右どちらか詰まる、という交代制鼻閉がよく生じるのはこのようなことが原因と考えられます。
Case 2
20代 男性 この方も長年の鼻閉で困られてきた方。
アレルギー性鼻炎も高度で、花粉症の時期などは夜間も寝苦しく、辛い思いをしてこられたとのことでした。
CT画像では、鼻腔中央付近で鼻中隔の骨部が大きく左に曲がっています。曲がりだけでなく骨がブロック状に発育し、スペースを占めてします。(青色部分)ちょうど鼻腔の中で「総鼻道」とよばれる空気の通り道のメインストリートを邪魔している状態。
鼻のとおりについては、とても不利なカタチになっています。
骨の上下の鼻中隔は比較的まっすぐでよい形態なので、このようなケースではブロック状の鼻中隔部分を取り除くように形成すると、通りのよい鼻になります。
Case 3
20代 男性 鼻中隔は大きく左に曲がり、トゲ状に突出しています。
(黄色)左の上顎洞の自然口付近を狭くする原因になっており、この画像では左の上顎洞炎(ピンク)を伴っています。
わかりやすいように、ここでは単純に左上顎洞炎のみを生じているケースをお示ししましたが、鼻中隔湾曲が高度で、副鼻腔炎を繰り返しやすい状態になっている方は相当数いらっしゃいます。
急性の左上顎洞炎は内服治療でたいていよくなります。
しかし、この方の場合、鼻中隔の弯曲の強い場合、副鼻腔炎を生じやすい形態になっています。
鼻中隔湾曲による慢性的な鼻閉があり、なおかつ副鼻腔炎も繰り返すようであれば、手術治療はその2点の改善を見込めるので、とても有効な手段といえます。
このようなケースでは、鼻中隔矯術と同時に、左の上顎洞の自然口開放と、洞内処置を行います。
鼻中隔弯曲の手術を行う場合、鼻腔全体を見て左右の通気度のバランスをとって、副鼻腔との関係をよくすることが重要と考えています。
画像はすべて、患者さんの了解を得て使用しています。
鼻づまりでお困りの方はまずはお問い合わせいただければと思います。
大阪 和泉市の耳鼻咽喉科
電話 0725-50-3333
耳鼻咽喉科専門医:中西 悠
まとめは下記に↓