専門医のアンチエイジング

Coffeeと睡眠とアンチエイジング

コーヒーと睡眠

 コーヒーに含まれるカ フェインは,覚醒作用をもつ物質 です。

 コーヒーの他にも,お茶,エナジードリンク,医薬品(風邪薬など)に含まれています。

 

 カフェインは,アデノシンという物質がその受容体(アデノシン受容体)にアクセスするのをブロックすることで覚醒効果を発揮することがわかっています。

 

 アデノシンは,生体のエ ネルギー源であるアデノシン三リン酸の代謝物です。睡眠物質の有力な候補でもあり,覚醒が長くなるほど脳内 の濃度が高まり,眠気が引き起こされると考えられています。 

 

 よい睡眠をとるためには昼間きちんと覚醒していることが必 要です。適量なコーヒーの摂取は,よい覚醒の一助になります。

 

 しかし,夜寝るときにはカフェインの影響が残らないよう注意が 必要です。

 カフェインは半減期が平均4時間くらいなので,睡眠直 前にカフェインを多くとると睡眠時間がやや短くなったり浅くな ったりすると言われています。

 気になる方はカフェインレスという 選択もあります。コーヒーにはカフェインの他にポリフェノールが 多く含まれており健康面で注目されていますが,カフェインレス コーヒーのポリフェノール量は普通のコーヒーとほぼ同じだそうです。

 

コーヒーと死亡率

コーヒーを4杯/日以上飲む群では全死亡率が低下し、3杯以上の群では心血管疾患リスクが低下するとの報告がある。特に女性で作用の大きいことが報告されている。 

 

Mirza SS, Tiemeier H, et al: Coffee consumption and incident dementia. Eur J Epidermiol 2014;29: 735-41.

コーヒーの抗酸化活性

コーヒーには多種ポリフェノールが含まれ抗酸化活性が認められています。

 

地中海料理に含まれるポリフェノール豊富な食事のなかでも、特にバージンオリーブオイルとコーヒーは高齢者(対象:55〜80歳447名)の認知機能を良好に保ったとの報告がある。

コーヒーと発がん

コーヒーには、肝細胞癌、乳がん発生リスクを低下させるとの報告がある。

その他

●コーヒーには認知症発症リスクを低減するとの報告があります。

 

●妊娠中のカフェイン摂取は出産に悪影響があるとの報告があります。

 

 Greenwood DC, Thatcher NJ, et al: Caffeine intake during pregnancy and adverse birth outcomes:a systematic review and dose-response meta-analysis. Eur J Epidermiol 2014; 29: 725-34

 



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